2023年11月2日木曜日

飲酒運転の厳罰化で、轢き逃げが増加?

酔っ払い運転の厳罰化が施行されてから、轢き逃げや当て逃げが増加しているようです。 警察庁の統計によると、平成14年に飲酒運転の厳罰化を目的とした道路交通法の改正が行われてから、飲酒運転による死亡事故は減少傾向にあります。しかし、轢き逃げによる死亡事故は、平成14年から平成23年の間に約2倍に増加しています。 また、ひき逃げの総件数も、平成14年から平成23年の間に約1.5倍に増加しています。 このことから、飲酒運転の厳罰化によって、飲酒運転による死亡事故の減少につながった一方で、飲酒運転の発覚を恐れてひき逃げをするという悪質なドライバーが増加したのではないかと指摘されています。 具体的な統計数字を以下に示します。 | 年 | 飲酒運転による死亡事故件数 | 轢き逃げによる死亡事故件数 | ひき逃げ総件数 | |---|---|---|---| | 平成14年 | 2,907件 | 1,350件 | 27,700件 | | 平成23年 | 2,284件 | 2,914件 | 39,600件 | もちろん、飲酒運転の厳罰化以外の要因も、ひき逃げの増加に影響している可能性はあります。例えば、自転車や歩行者の交通量の増加や、ドライブレコーダーの普及による加害者への社会的制裁の増大などが考えられます。 しかし、飲酒運転の厳罰化が、ひき逃げの増加に少なくとも一定の影響を与えていることは、統計データからも明らかです。 厳罰化が轢き逃げの増加になるという指摘をした、「ある星の飲酒運転」という絵本がありますが、残念ながら絵本が描いた通りになっているようです。

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